宣教地での協力関係 (2)

もし私が自分の経験を別の都市や国で再現しようとした場合、それはとても大きな過ちを犯すことになるでしょう。私たちの経験には、どうにもコントロールできない要素が数多くあったからです。現地のリーダーたちと出会ったタイミング、経済状況、政治情勢、当時の教会のニーズ、利用可能な資源など、さまざまな要因が絡み合っていました。そのすべては神によって導かれたものでした。例えば、2人の「シェルパ」と出会ったタイミングがもっと早かったり遅かったりしていたら、結果はまったく違ったものになっていたかもしれません。

失敗することを学ぶ

私は12年間かけて、ブルックリンのウィリアムズバーグで2つの教会を開拓しました。そのうち一つの教会は、7年間にわたる長く困難な時期の後に閉鎖されました。これは私の人生で最も苦しく、そして傷ついた経験になりました。もうひとつの教会は急速に成長し今日に至りますが、その教会を去ることは想像していた以上に混乱と孤独に満ちたものでした。前者の教会は失敗で、後者は成功だったのでしょうか? 地域に深く根ざした私の長年の取り組みは、成功と言えるのでしょうか? 貧しい人々を愛し、福音宣教に忠実だった私の粘り強さは成功だったのでしょうか?

福音による刷新

「福音による刷新とは単なる出来事ではなく、生涯にわたる変革の旅である」という大胆な主張は、私たちのクリスチャン生活に対する認識に一つの疑問を投げかけるかもしれませんが、すべてのクリスチャンにとって重要な真理をいくつか簡潔に表現しています。信仰、ミニストリー、そして個人の成長という複雑な過程を経ていく中で、福音による刷新のプロセスと実践を理解することはとても重要です。それは、単にキリストを最初に信じたというだけにとどまらず、絶えずキリストにあって変革がもたらされるという恵みに満ちた経験が生まれることなのです。この記事では、福音がクリスチャンの人生にどのような影響を与えているかを考察し、福音による刷新に対して重要な応答をいくつか特定し、神が私たちの内でこの刷新というものをどう導き続けてくださっているのかを明らかにします。

現代の若者とその緊張点

21世紀という時代に育つ、それはある意味怖さを伴う条件でしょう。雇用市場は急速に変化し、相反するナラティブ(語り)が注目を集めようと競い合う中、不確実な恋愛事情も加わり、若者の成功への欲望はもっとベーシックなものに退化していく傾向があります。ズバリそれは生き残りです。現代に生きる若者にとって、地元を離れ安定した職に就き人生のパートナーを見つけることがこれまで以上に難しくなっているからです。