ルネ・ブリューエル

現代の若者とその緊張点

21世紀という時代に育つ、それはある意味怖さを伴う条件でしょう。雇用市場は急速に変化し、相反するナラティブ(語り)が注目を集めようと競い合う中、不確実な恋愛事情も加わり、若者の成功への欲望はもっとベーシックなものに退化していく傾向があります。ズバリそれは生き残りです。現代に生きる若者にとって、地元を離れ安定した職に就き人生のパートナーを見つけることがこれまで以上に難しくなっているからです。

現代社会で信仰に至る道

現代社会に浸透しているのはメディアだけではない。フェイスブックやツイッターなどソーシャルメディアの並外れた成功は、実はもっと大きな潮流が可視化したものだと指摘する声が増えている。フェイスブックはインターネットを広大で不透明なコンテンツから、関係性に意味を見出すネットワーク(インターネット2.0と呼ばれている)へと変化させた。それと同じように人々の人生や信仰への取り組み方も変わってきている。それはもっと社会的になる一方で個人主義は薄れ、何かを信じたり考えたりするより何かに属していることが重視されるようになってきた。