爆撃で目を覚ます:ウクライナの教会開拓者の祈りと忍耐

昨日の早朝5時半、私はある電話で起こされた。昨年の夏にウクライナ東部の都市ドニプロに教会開拓に送り出した私たちの教会の副牧師からの電話だった。「これからそっちに帰る、街への爆撃が始まった」。眠気を振り払いながら、すぐに現地のニュースサイトやソーシャルメディアにかじりついてこれが単なる一つの事件ではないことを知った。全国の主要都市が空爆されていた。

この衝撃的な出来事が起こる前、私はキエフ(ここから車で北へ5時間)に向かい、"キエフ福音の刷新 "という集会を開催する予定だった。これはCity to City Ukraine(シティー・トゥー・シティー・ウクライナ)を通して、首都とその周辺の牧師や教会開拓者のために毎月開催しているミーティングだ。 

私たちのビジョンは、この500万人近い都市が、2030年までに、まずは30の新しい教会を通して福音に触れ、刷新されることだ。この都市で住民と教会の比率を5,000人に一教会にするためには、現在の5倍の教会が必要だ。統計によると(少なくともこの戦争までは)、キエフの市民は2040年には600万~750万人に達すると言われていた。だからこのビジョンを共有する数十人の牧師や教会開拓者のグループと会う機会は毎回刺激的だった。

昨日の出来事で、この計画も他の多くの計画も一時中断された。しかしこのような葛藤の中でも、長年祈り続けてきた人々が信仰に目覚め、大きな一歩を踏み出したという話を聞いている。つまり、敵が悪のために意図したことを、神は良きことにも用いている。

ウクライナで礼拝に集まる信者たち

難民の十字路

ウクライナ中部のドニエプル川の西側に位置する私たちは、東部や北部で爆撃や戦闘が激しくなっている地域から逃れてきた多くの人たちが集まる交差点に位置している。一日中、多くの旅行者がさまざまな場所に立ち寄る。 西へ向かう前にちょっと立ち寄り、食事をし、短い祈りを捧げる人もいる。また、私たちの教会、カルバリーチャペル・オブ・スヴィトロヴォーツクのメンバーのところに一晩泊まった人もいる。このように難民となった人たちは、一晩(できれば平和な夜)を過ごし、次の日またどうするかを考える、といった日々が続いている。

真理はより深く届く

敵や敵に仕える暴君たちは、恐怖やパニック、絶望を植え付けようとする。しかし、彼らはまた偽りの父でもある(ヨハネ8:44)。この場合、偽りとは、キリスト以外の者が王であるという嘘だ。人間の堕落した心は、自分が運命、人生、国家などを支配できると信じたいし、そう信じさせたいのだ。しかし、歴史の流れを支配しているのはただお一人だ。「主はその王座を天に設け、その国はすべてを支配する」(詩編103:19)。

ただし爆弾が爆発しているときにそれを思い出すのは容易ではない。私たちはウクライナのために取るものもとりあえず礼拝と祈りの夕べを開いた。それはお互いを鼓舞し、心の奥底に真理を歌い上げるようなうるわしい時になった。

あなたは忠実です 

あなたは永遠に忠実です 

あなたの約束はすべて果たされる、アーメン

私たちは、王に仕える。その王は、死を直視し、それを打ち破り、内部から爆発させた王だ。真の王はただ一人であり、世の中の小さな暴君は最終的にその偉大な勝利に翻弄されるだけだ。キリストの約束は確かであり、その勝利は揺るがない。


(本記事は2022年2月25日The Gospel Coalition掲載の記事を許可を得て使用しています。https://www.thegospelcoalition.org/article/church-planter-ukraine/)


祈りの課題

・神様が信者たちを超自然的に守られ、悪人のプライドと計画を打ち砕き、栄光を与えてくださるように。

・恐れと混乱の中にいる多くの人々が、キリストにある唯一の真の希望を見出すことができるように。

・教会がこの時代に明るく輝くために、どのように人々に仕えるべきか、力と知恵が与えられるように。

・困っている人たちの必要に神様が応えてくださるように。

ウクライナの人々のために寄付をしたい方は、こちらで受け付けています。


著者:ベンジャミン・モリソン

ウクライナのカルバリーチャペル・スヴィトロヴォーツクの教会開拓者兼主任牧師。また、City to City Ukraineのコーディネーターであり、City to City Europeのトレーニング・コーディネーターでもある。家族は妻レナ、二人の子供たち(アビゲイルとアイザック)。ベンジャミンの活動はFacebookやTwitterでフォローできる。Missionary Musingsでブログも執筆中。